【感情レビュー】初代スパイダーマン(2002)|ヒーローになる覚悟が一番痛かった

映画レビュー

初代スパイダーマンは、
いわゆる「スカッとするヒーロー映画」だと思って観ると、少し裏切られる。

なぜならこの映画、
気持ちよさよりも先に、胸の奥がズキッとする感情が残るからだ。


主人公は、どこにでもいそうな普通の若者

このスパイダーマンの主人公は、
最初から特別な存在ではない。

自信もなく、
要領もよくなく、
少し不器用で、弱い。

だからこそ、
物語の序盤で感じる感情は「憧れ」よりも「共感」に近い。

もし自分が同じ立場だったら、
同じような判断をしてしまうかもしれない。
そう思わされるリアルさがある。


この映画が描くのは「強さ」じゃない

初代スパイダーマンを観て強く感じたのは、
この物語が描いているのは
パワーの凄さではなく、選択の重さだということ。

力を手に入れること自体は、正直ワクワクする。
でも、その先に待っているのは、
思っていたよりもずっと窮屈な現実。

何かを得るということは、
同時に何かを背負うということなんだと、
静かに突きつけられる。


有名な言葉が、こんなにも重く感じる理由

この作品には、とても有名なフレーズが登場する。
ヒーロー映画を知らない人でも、一度は聞いたことがあるはずだ。

ただ、初代スパイダーマンでこの言葉を聞くと、
決して前向きな名言には聞こえない。

それは希望ではなく、
逃げられない責任を突きつける言葉だから。

ヒーローになることは、
楽になることではない。

むしろ、
楽な選択肢を自分から捨てることなんだと感じさせられる。


静かな孤独がずっとつきまとう

この映画を観ている間、
ずっと感じていたのは「孤独」だった。

派手なシーンがあっても、
心のどこかが満たされない。

誰にも言えないことが増えていく感覚。
近くにいる人ほど、遠ざけなければならない感覚。

ヒーローという存在の裏側にある、
誰にも見えない孤独が、とても丁寧に描かれている。


今観ても色褪せない理由

正直に言えば、
映像表現やテンポは今の映画と比べると古さを感じる。

それでも、この作品が今も語られ続けているのは、
感情の芯がまったくブレていないからだと思う。

失敗すること
後悔すること
それでも逃げないこと

このテーマは、
どんな時代でも変わらない。


総評|初代スパイダーマンは「覚悟」を描いた映画だった

初代スパイダーマンは、
派手な爽快感を求める人には向かないかもしれない。

でも、
ヒーローとは何なのか、
強さとは何なのかを考えたい人には、深く刺さる。

観終わったあと、
少しだけ気持ちが重くなる。

でもその重さこそが、
この映画がヒーローを“特別な存在”にしている理由だと思う。

だから今でも、
この初代スパイダーマンは忘れられない。

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